白川野宿

白川野宿

白川野宿について

熊本市の新キャンプスポットの「緑の区間」。

熊本市の街中で白川河川敷で気軽にキャンプができるようになりました。

開催日:不定期(一覧ページをご確認ください)
場所:白川緑の区間(熊本市中央区新屋敷1-5)

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story1 記念日

「今年は27回目の結婚記念日」

特に理由はわからないが「ありがとう」という気持ちをきちんと伝えたいなと思い始めたのが2週間前、

高校で同じクラスになり、大学卒業後ふるさと熊本に帰って同窓会で気持ちを伝え、そのままプロポーズし、結婚、二人の子供に恵まれ、自分たちなりに毎日淡々と、丁寧に過ごしてきた

子供たちが家を出てからというもの、結婚記念日は毎年二人で食事にいっていたが、

この2年ほどは例のコロナがらみで妻は人がいるところを避け、マチで食事って感じでもない

正直自分自身は全く気にならないのだが何もいえずに

「どうしよっかな…」と時間だけがすぎていく…

週末、仕事が終わって少し人気を避け、篭町のイタリアンで一杯だけ飲んで、少し物足りずコンビニで缶のスパークリングを買って、大甲橋歩いて渡っていくと

「ん????」

白川沿いの遊歩道に何だかいつもと違う光が見える。

吸い寄せられるように近づいてみてみるといくつかのテントとランタン焚火の灯りが見えた、遊歩道入口の看板には「白川野宿」と書いてある。

「これ できるんだ」

白川野宿キャンプサイト
白川野宿 焚火

散歩しながら様子をうかがうと

一つのテントサイトに釘付けになった

年のころは60歳くらいだろうか、白髪の御夫婦が

焚火の火を見つめながら穏やかに微笑み

ときおり思い出したように会話とシャンパンを楽しんでいる

「あっ」

そして今朝

「19:00に大甲橋のたもとにお越しください。」

と招待状を渡して家を出た。

さあお迎えの準備をしよう

story2 幼馴染

「最近なんしょっと」

小学校からの相方に声をかけた

返事はだいたい「yes or イイねぇ」なのもわかっていた

仕事が少し遅くなるから

と指定されたのは僕等が出会った白川小学校 

ではなく

その学校の前の水辺の遊歩道 

最近ではには白川緑の区間と言うらしい

魚釣り、ガンプラを葉っぱの中において写真を撮ったり、あいつは初めてのキスもここだったはず(^^)

振り返ると40年以上つるんでる

少し浮かれてるのか早めに家をでた

缶ビール片手に新聞で今年解体されると知った母校の本館を改めて眺めているとなんだか愛おしい気持ちになり

少しだけ入らせてもらってあの冷たくすべすべした石の手触りを確かめてお別れをすることにした。

後ろから聞き覚えのあるエンジンとタイヤノイズが聞こえ水辺側に停車した気配を感じ

振り返るといつものどこかすっとぼけた顔

仕事だったのかスーツ

何故かいつも積みっぱなしのキャンプ道具一式とクーラーを静かにおろして

あの木とあの木の間に張っといて

と言い残して車を置いてくると言いながら帰っていった。

ん?

今気づいたが川沿いにランタンの灯りがつながっている

いつからだろうかこんな水辺の使い方がはじまっていた

テントを張りながら

“大人”

なんだかそう思った。

15分ほどするとリラックスしたかっこに着替えたあいつが現れた

片手には#singleton

焚火台に火を入れた

長い夜になりそうだ

(つづく)

主な開催時期は春夏の連休やゴールデンウィーク。開催予定につきましては、イベント一覧にてご確認ください。